mi・memo

いわゆる日々のメモ書き

10年前から知ってるバンドマンがアイドルだった

先日、ランクヘッドというバンドのライブに行ってきた。『みかん祭』という名前がついた恒例イベントがあって、メンバーが食堂を出したりBARでオリジナルカクテルを出してたり、ちょっと手作り感あるイベントでたしか昔からずっとやっていると思う。何度かライブは行ったけれどもみかん祭ははじめてで、名前だけは何度も聞いていたのでめちゃくちゃ楽しみにしていった。 

そもそもランクヘッドというバンドは、愛媛出身の4人バンドで、もう15年以上活動していて、めちゃくちゃ有名というわけではないけど、けっこう愛されている。メインステージはもっぱら箱。ライブハウス。ネガティブで前向きな曲を汗くさく歌うような、ちょうエモーショナルな人たち。めっちゃ聞いていた時期も聞いていなかった時期もあるけど、もう初めて手に取ってから10年くらい経つ。

 

10年経つんだよ!!でも、みかん祭めっちゃ新鮮によかった。というか、言いたいことがある。というか、タイトルの通りなんですけど

ボーカルの小高芳太朗氏がアイドルすぎる。

いや、ほんと。もっと言えば小高さんだけじゃない、みんなそう。ベースのさっくんも金色の全身タイツなんか着ちゃうし、ギターの壮さんは天然かわいいし、サポートドラムの櫻井さんもすぐ調子のるし(ほめてる)、元ドラマーの龍さんだってライブ当日についったーで応援メッセージつぶやいちゃう。ふつうのロックバンドなんですけど、人を楽しませようという気概がみんなめちゃくちゃ強い。このみかん祭もライブハウスのただのステージじゃなくて、花道というか、なんとセンターステージが設置されている。しかも4人で作るライブなのになんと4部構成。そしてなんとバンド内ユニットもある。もはやアイドル。

 

中でも、ボーカルおだかさんはフロントマンで言葉を尽くすタイプ。いつまでもかわいい。わたしの知っているおだかさんは、料理が得意・絵がちょう上手・新居浜西高校出身・一児の父・マンガが結構好き・高学歴(これはメンバーみんなだけど)・情が厚いというかもう全部アツい。それは知ってた。

でもね、こないだのライブで圧倒的に惚れさせられてしまった。

 

 

 

 

これですよ。本当に。圧倒的アイドル力。

ていうかね、曲からもわかるけど、全部まっすぐだから客席に愛を伝えることに遠慮がない。どきどきする。こちらが楽しい顔すればするほどちょうニコニコしてくれる。愛が溢れて「かわいいな!」って言っちゃう。もちろん男も女も関係なく。

優しい人たちだから全国各地回ってきたツアーの映像とか、あますところなく見せてくれちゃうんですけど、その中で色々な企画ライブとかもしてる。男限定ライブなんかもしてて、死ぬほど激エモな楽曲を歌って、愛してるとかかわいいとか言っちゃって、勢い余ってシャツとか脱いじゃう。ついでに「もっと恥ずかしいことする」(うろ覚え)って言って高校生の時に作った曲歌っちゃう。せっかくなので歌詞抜粋。

ショートヘアの 君の横顔は僕の指定席

これからも僕だけのもの

美しい人よ 君を幸せにしてあげるから

どうかいつまでも僕の手を離さないで

美しい人よ 冬は雪祭りを見に行こう

夏は沖縄の青い海で泳ぎたいね

10代の時にこんな曲かけちゃうのもすっごいけど、この人この曲歌いながらいわゆるファンサみたいなことまでする。ショートヘアなんて歌いながら人のあたまをつかんだり、「抱きしめてずっと離したくない」とか言いながら客席の手をにぎったりするの・・・もうアイドルじゃん!なんだこれ!知ってたけど、知らなかった。

 

もうほんと、これが演出とかじゃなくて、まっすぐやってるからこっちもどんどん好きになっちゃう。

 

今回、センターステージみたいな変わった場所で、アコースティックライブも見せてくれたんです。4人で、アコースティックギターとか、カホンとか持ち込んで、背中合わせで、夏の匂い(カルビーの夏ポテトのタイアップ曲です)とかやってくれて。普段、ライブハウスってそんなステージもないし、他のお客さんの顔見る機会なんてほとんどないのですが、いわゆるまじでセンターにあるステージなので、メンバーの顔越しに客席がよく見えた。みんな聞き入ってたし、たまらなく笑顔の人もいたし、たくさんの人が顔をあげて楽しそうにしてた。こんな幸せ空間あるんだなって思いました。

 

毎日しんどいこともある、悲しいこともある、でもそれが生きるってことだよね、楽しいこともそのうちあるよ、みたいな彼らのスタンスはものすごく救いだ。彼らの曲はそんなにポジティブじゃないけど、いつだって前向きで、ぜんぶひっくるめて結局なんとか生きるしかない、みたいなことを教えてくれる。思い返せば、10代のころに行った彼らの初ライブ、田舎のライブハウスだから小さいし、元気だったから最前でもみくちゃにされながらめちゃくちゃ至近距離で見て、あの時も1カ月くらい、おだかさんの笑顔を忘れられなかった気がする。恋愛的な意味で好きだった気もする。

その存在自体で、人を惹き付けたり、元気づけたり、後押しするのがアイドルなんだとしたら、彼らはまごうことなきアイドルなんだと思う。去年のロッキンのオープニングで、渋谷さんが言っていた、「ロック」という言葉の意味が広がっているみたいなこと、それでいえばアイドルというものの定義も同じかなって、だったらそうやって思っててもいいかなっていちファン、いち音楽好きとして勝手にそう考えることにした。好きなバンドはたくさんあるけど、アイドルだと思えたのは初めてで、それってすごくいいなあって気がしている。もらった元気で明日も頑張れるし、そのうちいいこともあるって信じられる。なかなかそんな存在はいない。

 

なんだかとても長くなってしまったけど、これは公開ラブレターみたいなものなので、もしかしたら朝に起きて読み返したらちょっと後悔するかもしれない。でもまあそれもいいかなって。明日(もはや今日ともいう)も仕事だし、この足で歩いていかなければいけない。さー寝よう。おやすみなさい。